転売は(もう)儲からない
サラリーマンの副業の機運が高まる昨今、
よく週刊誌で目にするスニーカーの転売。
副業NGの会社でも「メルカリによる個人間売買はOK」とされるケースが多いため
お小遣い稼ぎのために始めようと考えたことがある人も多いだろう。
果たしてこれは本当に儲かるのだろうか。
残念ながら、
好きでなければ続かない高リスク低リターンな副業
である。
いや、正確には「高リスク低リターンな副業」になってしまった。
今からお小遣い稼ぎをしようとする人には、絶対に勧めない
今回はその理由について紹介しよう。
勧めない理由①:競合が多すぎる
先ほど記載をしたが、メルカリなどのフリマサイトでの個人間の売買については
副業としてみなされないケースが多い。
そのため、副業禁止な会社員でも手軽に始めることができることから
非常に競合となる層が多い、完全なレッドオーシャン市場だ。
勧めない理由②:需要の沈静化
転売と言うのは、市場の需要に対して供給が追いつかない時にもっとも大きな利益を得ることができる。
その点でいうと、かつてに比べると市場が活況であるとは言いにくい状況だ。
理由はいくつかあるが、もっとも大きな要因としては、メーカー側の生産数増だろう。
Yeezy Boostをアディダスより発売しているカニエウエストは、「Yeezy for everyone」と称し、YeezyBoostシリーズの発売頻度を昨年から今年にかけて大幅に増やした。
また、NIKEより展開されるエアジョーダンシリーズも、色やモデルを変更しながらほぼ月1〜2のペースで新作を発表している。
メーカー側としては、プレミア価格がつくほどの需要に対し
供給を適切にすれば、売り上げや利益の最大化につながる。
特に、靴と言うのは一度型をつくてしまえば色などを変えることで何通りもの商品を作ることができるので、作れば作るほど原価を抑えられ、利益を増やすことができる。
安定して商品が供給されるほど、二次流通市場では価値が付きにくくなる。
まさに今の転売市場はその状況と言っていいだろう。
勧めない理由③:商品の価格高騰
②に通ずるところでもあるが、各メーカーは”特別感”を演出して価格を上げてきている。
メルカリなどでYeezyシリーズの新品を検索すると、4万前後で売られている。
「儲かるんだなー」と思う人も多いかもしれないが、その靴の定価を即答できないなら
スニーカーの転売はオススメしない。
そもそも定価が3万〜4万近くするものだからだ。
あなたは月々のお小遣いから上記の金額を捻出できるだろうか。
残念ながら私は月3万のお小遣い制なので、費用の捻出には勇気がいる。
好きだから色々やりくりして買うこともあるが、
自分がいらないものに3万も4万もかけられる人も多くないだろう。
靴を”投資商品”と言う人も多いが、どこまで言っても靴は消費財だ。
劣化もするし、将来的な価値を保証してくれる人は誰もいない。
もしも投資商品として捉えている人がいるなら、靴より金を買うことをオススメする。
金は腐らない。
以上、私がスニーカー転売をオススメしない理由だ。
もちろん、商売の基本となる「仕入れ・値つけ・帳簿管理」の3点を養うことができる
と言う点は、仕事に活かせるよい面だと思うが、
それなら他にもっといい方法がある。(と思う)
次回の記事では、実際に私がやっている方法のポイントについて紹介をしたい。